一年限定ニートの日記

ユダヤ人には7年に1年仕事を休む「安息年」があるらしい。面白そうなのでやってみた話。

「安息年」が存在するわけ

ユダヤには、7年に1度、1年間耕作をしてはならない期間が存在します。「安息年」です。これは旧約聖書に教えが書かれています。(レビ記25章、申命記15章)

 

旧約聖書には理由も書かれています。それは土地を休めて今後の収穫量を確保するため。ずっと作物を育てていると土地がやせてしまうからですね。

でも面白いのは、他にも命令が書かれていることです。全体で大きく3つ。

 

・1年間耕作をしてはならない(前述)

・借金をチャラにする

・奴隷は解放される、ただし希望があれば主人の家に残ってよい

 

3000年前とかの記事なので、耕作がメインの労働だったし、経済的な基盤だったはずです。なので、ほぼほぼ労働禁止です。

ちなみに、農地から勝手に生えてくる食物は食べてよく、土地の所有者だけでなく貧しい人たちも自由に食べることができました。面白い。

 

でも単純に土地を休ませることが目的であれば、輪番制がよかったように思えます。イスラエルは12部族だったので、年間2部族ずつ割り当てて、土地を休ませつつ、経済的なリスクを減らす。ルールは「休んでいる部族に分けてあげましょう」の方が現実的なんじゃないか…

 

でも、国全体が一気に休むことが命じられました。

 

それって「関係の回復」が最も大切だったからじゃないか???

 

忙しい、借金、主従関係、これらの影響で崩れた人間関係ってかなりあるように思えます。学生時代はすぐに会える友達がたくさんいたのに、働き始めたら減りました。互いに忙しくなったからです。お金を貸して疎遠になった友人がいます。たぶん、向こうが気が引けているのだと思います。上司と部下の関係で出会ったけど、別の出会いをしていたらよい友人になったと思える人がいます。

 

教会の中でも奉仕ためだけに集まると、お互いの人格に目が留まらなくなることがあります。かなしいかな、それなりにある気がする。

そして何よりも、ゆっくり聖書を読んだり考える時間が少なくなった。

 

これらの関係、すなわち神と人との関係を再構築するために、全員いっぺんに休むように命じたのではなかろうか。

 

聖書を読んでいて思うのは、本当に良好な関係の中で、人は幸せを感じるということ。

1年間仕事を休むのって結構勇気がいることだったけど、ちょっと実験的にやってみる。(この文脈だとひとりでやっても意味なし、ってことだが)

実験、実験。

 

「見よ。なんという幸せ なんという楽しさだろう。兄弟たちが一つになって ともに生きることは。…がそこに とこしえのいのちの祝福を命じられたからである。」詩篇133篇